「なんだか冷えにくい」「臭いが気になる」を防ぐには?YouTubeで人気のお掃除職人きよきよさんに聞くエアコンお手入れ法

2026.08.03

蒸し暑い夏に欠かせないエアコン。毎日のように使っていると、「なんだか冷えにくい」「臭いが気になる」と感じることもありますよね。こうした不調には、フィルターや吹き出し口に溜まったホコリや汚れが関係しています。そのままにしておくと、運転効率が落ちたり、エアコン自体に負担をかけたりする原因になることも…。そこで今回は、清掃業に約40年携わり、YouTubeでも人気を集めるお掃除職人きよきよさんにインタビュー。家庭でできるお手入れ方法や室外機まわりのチェックポイントなど、夏のエアコンを快適に使い続けるためのコツをうかがいました。

 

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お掃除職人きよきよさん

 

エアコンの汚れは、臭いや運転効率にも影響する?

――きよきよさんは、普段どのような活動をされていらっしゃるのでしょうか。

毎日現場に出て清掃の仕事をしています。社会人になってすぐこの世界に入り、気づけばもう40年。お客様のご自宅や商業施設など、さまざまな現場で汚れと向き合い続けています。10年ほど前からは、YouTubeでの発信も始めました。普段の仕事の中で、お客様の許可をいただいた現場の様子を撮影し、編集してアップしています。実際にご依頼を受けた現場なので、動画に映っているのは、作り込んだものではない“リアルな汚れ”なんです。

 

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YouTubeではさまざまな場所や汚れのお掃除方法を分かりやすく発信。中には再生数が450万回を超える動画も!

 

――エアコンクリーニングの現場では、どのような相談が多いのでしょうか。

一番多いのは、エアコンをつけたときの「イヤな臭い」ですね。大抵の場合、エアコン内部に溜まった湿気によって発生するカビが原因です。吹き出し口など目に見える範囲はきれいでも、内部にカビが発生しているケースは意外とあります。また、ご家族にタバコを吸う方がいる場合は、タバコの臭いがエアコン内部に染み付き、運転時の風にのって臭ってしまうこともありますね。

 

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吹き出し口など見える範囲がきれいでも、エアコン内部にカビが発生しているケースもあるそう(画像素材 / PIXTA)

 

――エアコン内部の汚れは、エアコンの効きや、運転効率にも影響するのでしょうか。

大いに影響します。例えば、フィルターがホコリで詰まると、エアコンは部屋を冷やすために必要な空気を十分に吸い込めません。その結果、運転効率が落ち、設定温度まで下げるために通常より多くのエネルギーを使うことになります。余計な電気代がかかったり、エアコン自体に負担をかけたりする原因にもなるため、本来の性能を発揮させるには、定期的なお掃除が欠かせません。

 

お家でカンタンにできる!日常的なエアコンお手入れ方法

それでは、定期的に実践してほしいエアコンのお手入れ方法をご紹介します。なお、安全のためにお掃除を始める前は、必ずエアコンの電源を切ってくださいね。

1. フィルターまわりは「ホコリを溜めない」
基本的なお手入れは2週間に1回、フィルターを外して掃除機で軽くホコリを吸い取るだけでOKです。もしホコリがびっしり溜まっていたり、カビが生えていたりする場合は、掃除機がけのあとにフィルターを水洗いしてください。フィルターは繊細なパーツなので、柔らかいスポンジなどを使い、中性洗剤(食器用洗剤など)で優しく洗うのがポイントです。洗剤はしっかり洗い流し、フィルターを乾かしてからセットしてください。

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フィルターのお手入れの目安は2週間に1回(引用:YouTubeチャンネル「お掃除職人きよきよ」)

 

また、エアコンは本体の上部から空気を吸い込むことが多いため、上部にもホコリが溜まりやすくなります。フィルター掃除のついでに本体上部も確認し、ホコリが溜まっていればウェットティッシュやフローリングワイパーなどでサッと拭き取っておきましょう。

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エアコンの上部もフィルター掃除のついでにお手入れを(画像素材 / PIXTA)

 

なお、お掃除機能付きエアコンを使っている場合も、油断は禁物です。お掃除機能は、フィルターについたホコリをダストボックスに移動させる仕組みで、ホコリ自体が消えるわけではありません。ダストボックスにホコリが溜まったままだと、うまくお掃除できなかったり、故障の原因になったりすることもあります。取扱説明書を確認しながら、定期的にダストボックスの中身を捨てるようにしましょう。

 

2. 吹き出し口は見える範囲をやさしく拭き取る
風が出てくる吹き出し口は、ウェットティッシュなどを使ってサッとホコリを拭き取りましょう。黒いカビ汚れが付いている場合は、アルカリ電解水を含ませた布やキッチンペーパーなどで、見える範囲を優しく拭き取ります。カビ汚れは酸性寄りのものが多いため、100円ショップなどで入手できるアルカリ性の電解水を使うと落としやすくなります。ただし、無理に奥まで拭こうとせず、手の届く範囲に留めてください。
 

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黒い点のように見える汚れはカビの可能性も。気づいたら、見える範囲をやさしく拭き取りましょう(画像素材 / PIXTA)

 

3. 冷房・除湿のあとは「送風運転」で中をカラリと乾かす

お掃除と同じくらい大切なのが、冷房や除湿を使ったあとにエアコン内部をしっかり乾燥させることです。機種によっては運転後、内部の結露や湿気を飛ばすために、自動で送風運転や内部クリーン運転が始まります。これを「電気代がもったいないから」とリモコンで強制終了してしまうのはNG。内部に湿気が残ったままだと、カビが発生しやすくなり、イヤな臭いの原因にもなります。使用後は送風運転や内部クリーン運転を活用し、内部を乾かすことがカビや臭いの予防につながります。

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冷房や除湿機能を使ったあとは、内部を乾燥させることがカビの予防につながる(画像素材 / PIXTA)

 

4. 室外機も定期的にチェック
室外機は外に置く前提で作られているため、土ボコリなどの汚れはそれほど気にしなくても大丈夫です。ただし、注意したいのが「からまり系」のトラブル。ベランダに置いている場合は洗濯物のホコリや糸くず、庭に置いている場合は伸びた雑草などが内部のファンにからまり、故障の原因になることがあります。室外機のまわりには物を置かず、風通しよくスッキリさせておくのが基本です。定期的に異物や障害物がないか確認しておきましょう。

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雑草が伸びやすい季節は、室外機まわりも定期的に確認を(画像素材 / PIXTA)

 

プロに頼むべき?迷ったときにチェックしたい「3つのサイン」

自分でできるお手入れをしても改善しない場合や、エアコンの状態に不安がある場合は、無理をせず専門業者に相談することも大切です。分かりやすいサインは「臭い」「冷えの悪さ」「水漏れ」の3つです。

1. 消えない「カビの臭い」
フィルターや吹き出し口を掃除してもカビ臭さが残る場合は、エアコン内部にカビが発生している可能性があります。見える範囲を拭いて臭いが改善しないときは、無理に内部まで掃除しようとせず、エアコンクリーニングの専門業者に依頼することを検討しましょう。

 

2. エラーが出ていないのに「冷えにくい」
最近のエアコンは、不具合があるとリモコンなどにエラー表示が出ることがあります。エラーが出ていないのに冷えにくい場合は、フィルターにホコリが溜まっていないか、吹き出し口や室外機まわりに異常がないかを確認しましょう。それでも改善しない場合は、内部の汚れや機械的な不具合が隠れている可能性もあるため、エアコンクリーニングの専門業者や修理業者に確認してもらうと安心です。

 

3. エアコン本体からの「水漏れ」

エアコン本体から水が漏れている場合は、故障だけでなく、外につながるドレンホースの詰まりが原因となっていることもあります。虫やゴミなどが入り込んで水の通り道がふさがれると、排水できずに水が逆流してしまうため、まずはドレンホースから水が流れているかを確認しましょう。水が出ていない、原因が分からないといった場合は、無理に触らず、エアコンクリーニングの専門業者や修理業者に見てもらうのがよいでしょう。
 

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ドレンホースに虫が入り込まないよう、ホースの先に専用キャップやネットを付けるのもおすすめ(画像素材 / PIXTA)

 

なお、エアコンの分解掃除は、見た目以上に専門的な作業です。動画などで手順を見ることはできますが、一般家庭では避けた方がよいでしょう。エアコンの内部にはモーターや基板などの精密部品があり、水や洗剤がかかると故障につながることがあります。誤って濡らしてしまったり、うまく組み立てられなくなったりすることもあるため、分解が必要なお掃除は無理に行わないようにしましょう。

 

買い替え?クリーニング?迷ったときの判断基準

――エアコンの調子が悪いとき、「買い替えるべきか、クリーニングを頼むべきか」の判断基準を教えてください。

判断の基準になるのは、「使用年数」と「使用頻度」です。まずはエアコン本体のシールで、何年製かを確認してみましょう。製造から3〜4年程度の比較的新しいエアコンで、効きが悪かったり臭いが気になったりする場合は、内部の汚れが原因になっていることもあります。その場合は、エアコンクリーニングを検討してみるとよいでしょう。

一方で、製造から10年以上経っているエアコンの場合は、部品の劣化や機械的な不具合の可能性も考えられます。修理やクリーニングで対応できる場合もありますが、予算に余裕があれば買い替えを検討するのも一つの方法です。

また、エアコンへの負担は使用頻度によっても変わります。24時間フル稼働させているのか、夜の数時間だけ使っているのかもふまえて、クリーニングや修理、買い替えを検討するとよいでしょう。

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効きが悪い、臭いが気になるときは、使用年数や使用頻度をふまえてクリーニング・修理・買い替えを検討しましょう(画像素材/PIXTA)

 

――最後に、Concent読者へメッセージをお願いします。

私は、お掃除で一番大切なのは「予防清掃」だと思っています。予防清掃というのは、汚れが溜まってから一気に落とすのではなく、汚れる前に小さなひと手間をかけておくという考え方です。例えば、玄関に入る前に靴の泥を落としておけば、玄関掃除の手間がぐっと減りますよね。エアコンも同じで、普段からフィルターのホコリを軽く取っておくなど、できる範囲のお手入れを続けておくことが大切です。

日頃から少しずつお手入れしておけば、汚れがひどくなるのを防ぎやすく、エアコンにも余計な負担をかけにくくなります。ぜひ、できることから無理なく実践して、エアコンを快適に使い続けてくださいね。

【編集後記】
最近、エアコン掃除をやらなきゃと思いつつ、なかなか腰が上がりません。そのうち夏が過ぎ、冬が訪れ…。こうした負のスパイラルに陥ってしまうと、早すぎる故障や内部がカビだらけなど、目も当てられない事態になりかねません。やっぱり定期的なお掃除が大切と再認識。特に「予防清掃」を続けることで、大切なエアコンを長く、効率よく、清潔に使い続けることができ、限りある資源やエネルギーを無駄なく活用することにもつながります。早速、今日にもお掃除しようと思います。
 

お掃除職人きよきよ(おそうじしょくにん きよきよ)

約40年にわたり、ハウスクリーニングから大型ビル、ショッピングセンターまで、あらゆる現場の汚れと対峙してきたお掃除のプロフェッショナル。10年前から始めたYouTubeチャンネル「お掃除職人きよきよ」では、長年培った確かなノウハウを惜しみなく発信し、多くのファンから絶大な支持を集めている。著書に『やみつき掃除術 市販洗剤4本で感動的に汚れが落ちて家じゅう試したくなる!』(SBクリエイティブ)など。

YouTube「お掃除職人きよきよ」:https://www.youtube.com/@osoojiya3

 

企画・編集=Concent 編集委員会


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